7月1日からの改正:事業投資家ビザ

サブクラス188事業投資家(暫定)ビザの申請条件が一部改正されました。2021年7月1日以降の申請者が対象となります。

ビジネス・イノベーション・ストリーム(5年)

  • 4年のうち最低2年の事業売上が年間75万豪ドル以上あること(旧:50万豪ドル)
  • ビザ申請時、事業および個人資産の合計が125万豪ドル以上あること(旧:80万豪ドル)
  • 188ビザの延長は2年(最初の188ビザ認可日から合計7年)まで可。但し、COVID-19の影響が認められる場合は最大4年(合計9年)まで可

インベスター・ストリーム(5年)

  • 5年のうち最低1年間、最低250万豪ドル投資していたこと(旧:150万豪ドル)
  • 申請前の2年間、事業および個人資産の合計が250万豪ドル以上あること(旧:225万豪ドル)
  • 招待を得て後250万豪ドルの投資(50万豪ドルをプライベート・エクイティ・ファンド、75万豪ドルを新興企業、125万豪ドルを運用ファンドへ投資すること)ができ、かつ、188ビザが有効な5年間その投資を継続できること(旧:150万豪ドルの州債を4年間)

上級投資家(SIV)ストリーム(5年)

  • 招待を得て後500万豪ドルの投資(100万豪ドルをベンチャー&プライベート・エクイティ・ファンド、150万豪ドルを新興企業、250万豪ドルを運用ファンドへ投資すること)ができ、かつ、188ビザが有効な5年間その投資を継続できること(旧:4年間の指定投資)
  • 188ビザの延長は最大4年(合計9年)まで可

学生ビザ保持者の就労制限について

学生ビザ保持者は基本2週間で40時間までの就労が認められていますが、現在、コロナ禍により特定の状況下で雇用されている場合に限り、時間制限なく就労できる措置がとられています。その「特定の状況」にツーリズムならびにホスピタリティーが加えられることとなります。

〔特定の状況〕
– 看護や薬学など医療関係のコースを就学中で、かつ、新型コロナウイルスに対応する業務のアシストを行う医療関連の就労である場合
– 2020年9月8日以前に許認可のある高齢者ケアまたは関連施設に雇用されている場合
– 2020年4月23日以前に全国障害保険スキームに登録している機関に雇用されている場合
– 農業分野で雇用されている場合
– ツーリズムならびにホスピタリティーの分野で雇用されている場合

上記の特別措置は一時的な措置であり、定期的に見直されることとなっていますので、常に最新の情報を確認するようにしてください。

408パンデミックビザ

現在、重要産業に携わっている一時滞在者は条件次第で408パンデミックビザ(408 COVID-19 Pandemic event)の取得により最大12ヵ月までの滞在と就労が可能とされていますが、指定の重要産業として新たにツーリズムおよびホスピタリティーが加えられることとなりました。

〔重要産業〕
農業、食品加工、ヘルスケア、高齢者ケア、障害者ケア、チャイルドケア、ツーリズム、ホスピタリティー

〔主な申請条件〕
重要産業での就労を継続する場合 – 最大12ヵ月までのビザ
– 現在保持するビザが90日以内に失効する、または、失効後28日以内であるこ
– 他に申請できるビザがないこと
– 継続的に重要産業で就労していること
– オーストラリア人労働者の確保が難しく、同雇用主に引き続き雇用する意思があること
– 生活費を補えるだけの資金を有していること
– 健康状態に問題がないこと
– 保険に加入していること

重要産業での就労でない場合 – 最大3ヵ月までのビザ
– 現在保持するビザが28日以内に失効する、または、失効後28日以内であること
– 他に申請できるビザがないこと
– 飛行機のキャンセルなどによって帰国が困難であること
– 生活費を補えるだけの資金を有していること
– 健康状態に問題がないこと
– 保険に加入していること

このビザは、あくまでも緊急措置としてのビザになります。一時滞在者への救済措置は基本的にとられていないため、例えば、観光ビザで滞在し生活費を補えるだけの資金がない場合には帰国するようにというのが政府の方針となります。

移民のための英語プログラム – AMEP

特定の永住ビザおよび暫定ビザを取得すると、AMEP – Adult Migrant English Programという移民のための英語プログラムを無料で受講することができますが、2020年8月28日以降、このプログラムが大幅に改正されました。

それまでのAMEPは510時間までの受講を可能とし、受講者の英語レベルが “Functional English”(IELTS4.5相当の基礎レベル)に達するための授業を提供してきました。最低限必要とされる基礎英語力を身に付け、いち早くオーストラリア社会に溶け込めるよう手助けすることが目的でした。

以下が改正後のAMEPですが、改正に至った理由として、基礎程度の英語力で就職先を見つけるのは現実的に難しいという点、そして、専門学校への入学基準がそもそもIELTS 5.5相当以上であるという点などが挙げられています。

〔改正後のAMEP〕

  • 510時間までの制限を撤廃
  • “Vocational English”レベルの英語力を身に付けられることを目的とする
  • 2020年10月1日の時点で対象となるビザでオーストラリアに入国済みの場合、申込期限、受講期間を撤廃
  • AMEP卒業後、長年定住している場合でも再度受講することが可能になる

AMEPでは、単に英語を学ぶだけではなく、仕事の見つけ方、履歴書の書き方、面接の準備や職業訓練など就職先を見つけるために必要なプログラムを提供してくれます。また、小学生以下の子どもが居る場合には、受講中にチャイルドケアセンターに無料で子どもを預けられるよう手配もしてくれます。

AMEPはTAFE(職業訓練専門学校)などが主に請け負っており、全国に約300ありますが、最寄りのAMEPから50キロ以上のところに住んでいる場合や諸事情により通学できない場合には、通信での受講も可能です。

対象となる永住ビザはファミリービザや人道的ビザの他、暫定一時滞在ビザ(188、820、309など)を取得した場合も含まれています。

受講に関する詳しい情報は、最寄りのAMEPプロバイダーでご確認ください。

サブクラス491 QLD州ノミネーション

2021年4月19日から25日までの間、サブクラス491のEOI受付が以下の条件に限定して行われます。

以下のCOVID-19重要産業に関連する職種からのみ決められた発行部数のみ招待状が発行されることとなります。

  • Air Ambulance, Critical Medical, Medical Technology,
  • Engineering, Critical Infrastructure, Supply Chain
  • Telecommunications, Film & Television Production,
  • Maritime Industry, Agricultural Technology Food Technology,
  • Mining, Emerging Technology, Financial Technology, and
  • Large Scale Manufacturing.

また、以下の限定したホスピタリティー産業に関連する職種からも専攻されることとなります。

Accommodation and Hospitality Managers (ANZSCO: 141999)
- 必要な学歴取得後、3年の職歴があり、かつ、うち3ヵ月はQLD州の職歴であること
Café and Restaurant Managers (ANZSCO: 141111)
- 必要な学歴取得後、3年の職歴があり、かつ、うち3ヵ月はQLD州の職歴であること
- コーヒーやピザなど限定的なサービスのみを提供する職場(ファストフォード、テイクアウェイショップ、ファストカジュアルレストランなど)でのポジションでないこと
Chef (ANZSCO: 351311)
- 必要な学歴取得後、3年の職歴があり、かつ、うち3ヵ月はQLD州の職歴であること
- 専門分野:Chef de Partie, Commis Chef, Demi Ched, Second Chef, Sous Chef (セントラルキッチンなどでのポジションでないこと)
- コーヒーやピザなど限定的なサービスのみを提供する職場(ファストフォード、テイクアウェイショップ、ファストカジュアルレストランなど)でのポジションでないこと
Cook (ANZSCO: 351411)
- 必要な学歴取得後、3年の職歴があり、かつ、うち3ヵ月はQLD州の職歴であること
- ファストフォード店でのクックやキッチンハンドは対象外
- コーヒーやピザなど限定的なサービスのみを提供する職場(ファストフォード、テイクアウェイショップ、ファストカジュアルレストランなど)でのポジションでないこと

尚、最低3ヵ月はQLD州の地方地域での職歴であり、かつ、この先最低12ヵ月間、雇用主から同ポジションで仕事をオファーされていること。

詳細は、BSMQ – Business & Skilled Migration QLDの“I’m working in Queensland”を参照のこと

ポイント制ビザ190 – NSW州 職種追加

NSW州が190ビザにおいて新たに10の職種を追加しました。

233211  Civil Engineer
233212  Geotechnical Engineer
233214  Structural Engineer
233215  Transport Engineer
233511  Industrial Engineer
233512  Mechanical Engineer
233513  Production or Plant Engineer
312211  Civil Engineering Draftsperson
312212  Civil Engineering Technician
312999  Building and Engineering Technicians nec

491ビザにおける職種リストは変更ありません。

クイーンズランド州ビザ情報

BSMQ – Business and Skilled Migration QLDは2020年12月10日、ビジネスプログラムの受入を再開しました。

但し、2020年9月29日から10月5日までに申請されたEOIの審査が先に行われ、その後、10月6日から12月9日の間までの審査が行われることとなるため、審査にかかる期間が大幅に延びるとされています。

EOI申請者全てに招待状が発行されるという訳ではなく、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による経済復興を最優先課題とし、クイーンズランド州に大いに貢献し得る申請者に絞って招待状を発行していく方針です。

〔優先されるビザ〕

  • サブクラス132 Significant Business History stream
  • サブクラス188 Business Innovation stream
  • サブクラス188 Significant Investor stream
  • サブクラス188 Entrepreneur stream

尚、スキルプログラムは、引き続き受付を中止しています。2020年9月29日から10月5日までの申請については審査が行わることとなりますが、医療関連といったCOVID-19重要産業に関わる職種に絞って審査が行われることとなり、12月25日までに招待を受けなかった場合には、来年1月に予定されている受付再開を待って新たにEOIの申請を行うよう促されています。

婚約者ビザに関する特別措置

婚約者ビザを取得したにも関わらず、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による入国制限で、オーストラリアに入国したくてもできない方がたくさんいらっしゃいますが、この度、以下の条件に該当するビザ保持者に限り、2022年3月31日までに渡航、入国および滞在できるよう法改正がなされました。

〔条件〕

  • 2020年10月6日から12月10日の間で、有効な婚約者ビザを保持し;かつ
  • 2020年12月10日の時点でオーストラリア国外に居る場合


最優先技術職リスト

新型コロナウイルス(COVID-19)への対策ならびにオーストラリア経済復興が現在のオーストラリアの優先課題となっていますが、それに関連し、最優先技術職リスト(PMSOL – Priority Migration Skilled Occupation List)が出されています。以下の職種が最優先されるべき職種であるとされ、ビザ申請において優先的に審査が行われることとなります。

PMSOL最優先技術職リスト

  • Chief Executive or Managing Director (111111)
  • Construction Project Manager (133111)
  • Mechanical Engineer (233512)
  • General Practitioner (253111)
  • Resident Medical Officer (253112)
  • Psychiatrist (253411)
  • Medical Practitioner nec (253999)
  • Midwife (254111)
  • Registered Nurse (Aged Care) (254412)
  • Registered Nurse (Critical Care and Emergency) (254415)
  • Registered Nurse (Medical) (254418)
  • Registered Nurse (Mental Health) (254422)
  • Registered Nurse (Perioperative) (254423)
  • Registered Nurses nec (254499)
  • Developer Programmer (261312)
  • Software Engineer (261313)
  • Social Worker (272511)
  • Maintenance Planner (312911)

対象となるビザ

ビザ申請にかかる審査期間

毎月、移民局は主要なビザに関する審査期間の目安を発表しています。審査期間はその時点での申請者数に対する判断数で計算されますが、書類不備、複雑な申請、追加リクエストの返答にかかる時間等も加味されており、75%の申請者そして90%の申請者に対する目安として発表されています。

11月18日に発表された審査期間の目安は移民局公式ページから確認ができます。但し、申請者数の少ないビザ等、審査にかかる目安の発表がされないビザもあります。