現在、レストラン、カフェ、テイクアウェイフード店など56,000人もの労働者が不足しており、近年の同業界の経済成長（どの業界よりも高い8.5%の成長）から、2018年11月までに更に43,700人の労働者が必要になると予測されています。この度、Restaurant & Catering Australia（レストラン&ケータリング・オーストラリア）と政府との協議が行われ、人手不足（特にシェフ、コック、レストランマネージャー）に悩むホスピタリティー業界の雇用主が、少しでも経済的負担を減らして外国人労働者を呼び寄せらるようにと、457ビザの最低給与を現行の10%減にしてもらうなどの特別労働協定が結ばれることとなりました。その他、雇用主の義務の見直し、英語力や資格などの見直しも行われます。

2015年7月1日より職業リストの職種が一部変更になりました。

SOL (Skilled Occupation List)
[対象ビザ]
≫　independent point-based skilled migration who are not nominated by a state or territory government agency　ポイント制独立永住ビザ（州・準州政府によるノミネーションを受けない）
≫　a Family Sponsored Point Tested visa　ポイント制ファミリースポンサー
≫　Temporary Graduate visa – Graduate Work stream　サブクラス485卒業ビザ

CSOL (Consolidated Sponsored Occupation List)
[対象ビザ]
≫　point-based skilled migration who are nominated by a state or territory government agency under s State Migration Plan　ポイント制技術者ビザ（州・準州政府によるノミネーションを受ける）
≫　the Employer Nomination Scheme (ENS) 　オーストラリアの会社によるノミネーション
≫　Temporary Work (Skilled) visa　サブクラス457ビジネスビザ
≫　Training and Research visa　サブクラス402トレーニング&リサーチビザ

[SOLから外された職種]
・Urban and Regional Planner（232611）
・Dental Specialist（252311）
・Dentist（252312）

[SOLに加わった職種]
・Panelbeater（324111）
・Cabinetmaker（394111）

[CSOLから外された職種]
・Panelbeater（324111）
・Cabinetmaker（394111）

[CSOLに加わった職種]
・Dental Specialist（252311）
・Dentist（252312）

2015年7月1日より超上級投資家ビザ（PIV‐Premium Investor Visa）が実施されました。暫定ビザ（サブクラス188/Provisional）を取得し12ヶ月経った後、永住権（サブクラス888/Permanent）の申請が可能になります。

[主な条件]

・　Austrade（オーストラリア貿易促進庁）からノミネートされていること
・　ビザ申請の招待を受けていること
・　最低1500万ドルを対象機関に投資すること
・　健康状態、人物評価に問題がないこと
・　IELTS4.5以上の証明（出来ない場合は2度目の支払いをすることで免除される）

[ビザ申請料]

・　ビザ申請者：$8410　/　2回目支払い：$9795
・　扶養家族（18歳以上）：$4205　/　2回目支払い：$4890
・　扶養家族（18歳未満）：$2015

移民局によってビザ申請が却下された場合、不服申立をすることができる機関をThe Migration Review Tribunal and Refugee Review Tribunal（MRT-RRT）といいます。
2015年7月1日よりMRT-RRTは、The Administrative Appeals Tribunal（AAT）の移民・難民部門として統括されることになりました。
上記に伴い、不服申立の申請料が$1604から$1673に値上がりとなり、不服申立が認められた場合の返金額は、申請料の50%、$836.50になります。

2015年6月16日から10日間、移民・税関関連の労働者によるストライキが始まりました。この間、ビザ審査等に遅れが生じると予想されています。

2015年7月1日よりPIV（Premium Investor Visa超上級投資家ビザ）が導入されることに伴い、SIV（Significant Investor Visa）の投資先が変更となります。

最低投資額500万ドルのうち；

1．50万ドルをオーストラリアのベンチャー・キャピタル、または、新規小規模民間企業へ投資するグロース・プライベート・イクイティーファンドへ投資

2．150万ドルを運用ファンド、または、オーストラリア株式取引所（ASX – Australia Security Exchange）に上場している投資会社（LICｓ – Listed Investment Companies）への投資

3．残金（最低）300万ドルをASXに上場しているその他企業、債券、不動産（住居用不動産は10%まで）等へ投資

2015年7月1日より導入されるPIVは、1500万ドルを投資することにより12ヶ月後に永住権申請ができるファーストトラックの投資家ビザとなります。

2015年7月1日以降、以下の割合でビザ申請料が値上がりとなります。

[現行から2.3%の値上がり]
Permanent Migration Skill Stream（サブクラス186、187、189、190、489、888を含む）
Skilled Graduate Visa（サブクラス485）
Temporary Long Stay Business Visa (サブクラス457)
Visitor and Student Visa Stream（サブクラス600、570-575、580を含む）

[現行から5%の値上がり]
Temporary Resident Short Term Business（サブクラス400、401、402、403を含む）
Entertainment Visa（サブクラス420）
Working Holiday Visa（サブクラス417、462）
Resident Return Visa（サブクラス155、157）
Contributory Parent Visa（サブクラス143、173、864、884）

[現行から10%の値上がり]
Other Family Visas（サブクラス114、115、116、836、835、838）
(Non-Contributory) Parent Visa Stream（サブクラス103、804）

[現行から50%の値上がり]
Significant Investor Visa (SIV)

●　その他、パートナービザなどの国内外で申請料金が異なるビザについては、統一化されます。
●　ETA（電子ビザ）と難民ビザの申請料は変更ありません。

オーストラリアでは、1年目のワーキングホリデー期間中、最低3ヶ月間、指定地域において季節労働等をすることで2年目のワーキングホリデービザを申請することができます。
これまで、有給・無給に関わらず、WWOOF（ Willing Workers on Organic Farms）での労働であってもビザ申請が可能でしたが、今後、WWOOFのような無給による労働は対象外になると発表がありました。
正式な施行は、今年度末頃を予定しているとのことです。

※WWOOF：金銭のやり取りなしで、労働力を提供する代わりに食事や宿泊場所、知識や経験を得られるファームの集まり。オーストラリアでは2000軒にのぼるファームがWWOOFに登録。

457ビジネスビザ申請において、以下が変更となりました。

[英語力の証明]
IELTS：            5.0以上（各分野4.5以上）
OET：              B以上
TOEFL iBT：     36以上（Listening3/Reading3/Speaking12/Writing12以上）
PTE：               36以上（各分野30以上）
CAE：              154以上（各分野147以上）

※　ビザ申請前、また、ノミネーション申請前の3年以内に受験した結果であること
※　CAEは2015年1月1日以降に受験したものに限る
※　提出の免除を受けられる場合、以下のいずかれを証明する必要がある;
≫　給与が年間$96,400以上である
≫　イギリス、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、アイルランド国籍でパスポートを保持している
≫　その職種で必要とされる資格登録が、上記の英語レベル以上の英語力を必要とするものである
≫　最低5年間、英語で中高等教育（フルタイム）を修了している
≫　オーストラリアにおける台湾政府機関に関連する領事、駐在員としてビザ申請をする

[最低給料]
※　$53,900（年）以上で、且つ、市場調査による給料と同等以上である
※　$180,000（年）以上の給料で雇用契約をする場合は、市場調査が免除される

485卒業ビザ/476技術者用卒業ビザ申請において、以下が変更となりました。

[英語力の証明]
IELTS：            6.0以上（各分野5.0以上）
OET：              B以上
TOEFL iBT：     64以上（各分野4以上）
PTE ：              50以上（各分野36以上）
CAE：              169以上（各分野154以上）

※ビザ申請前の3年以内に受験した結果であること
※CAEは2015年1月1日以降に受験したものに限る
※イギリス、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、またはアイルランドのパスポートを保持している場合、英語力の証明は免除される