前政権の置き土産であるLabour Market Testing (LMT)(労働市場テスト)が11月23日より導入されました。当初の前労働党政権の目論見とはかなり現実的なマイナーチェンジが施されましたが、廃案とまではいかなかったようです。
要点は以下の通りです。
1.LMTはスポンサーによるノミネーション申請提出前12ヶ月以内に行われなければならない。
2.LMTにより以下の点を証明しなければならない
・オーストラリア労働者を雇用しようと試みたこと。
・オーストラリア人労働者を雇用しようと試みたのにも関わらず、適した人材が見つからなかったこと。
LMT免除のケース
いくつかの場合には、このLMTが免除されることとなります。
・チリ、タイ国籍保持者、NZ永住者または国民である場合
・ビザ申請者はASEAN国、チリまたはNZに拠点を置く企業の従業員である場合
・WTO加盟国の国民であり、スポンサー企業に対して過去2年間フルタイムで勤務していた場合
・WTO加盟国にて事業を行う企業で、オーストラリアにおいて起業をするため、またオーストラリアでの事業運営に必要な責任者(Executiveやシニアマネージャー)を雇用したい場合
・オーストラリア職業辞典(ANZSCO)にてスキルレベルが1または2として記載されている職種
・オーストラリアにおいて災害が起こり、復旧作業等にて特定の労働者が海外から必要とされる場合
労働市場調査
基本的に求人活動を行ったという証明を必要とします。その他、以下注意点が移民局から発表されています。
・申請前の12ヶ月以内に行われたLMTのみ有効。
・ソーシャルメディアネットワーク等の利用も可能。
・有料の求人広告が無料広告よりも有利ということはない。
・募集ならびに審査内容に関しての詳細の提出は必要ない。
・自社サイトへの求人広告も有効。
・第三者の人材派遣会社を利用する場合、どのような求人活動が人材派遣会社によって行われたかを示す必要有り。
前労働党政権が導入した内容からは、かなり希釈された内容になりましたが、職種によっては申請前の求人活動の証明が必要となります。そこで、自社サイトへ求人広告を設ける等、いろいろな工夫が雇用主には必要となります。
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